開業する時に悩むのが自宅でやるか、テナントを借りてやるか。
予算の関係上前者はやりやすいけど複数のデメリットがあり、後者はお金はかかるがメリットが大きいと僕は考えます。
どちらにするかを決めるのは将来のビジョンによります。
今回は自宅開業、テナント開業のメリットデメリットを解説していきたいと思います。
10年後どんな院になりたいかで決める
開業と言ってもそのヴィジョンは人それぞれです。
簡単にいえば2つのタイプにわけられます。
1人で気ままにやっていくのか、あるいはどんどん大きくして経営者になりたいのか。
結婚して共働きで子供はひとりかふたり養えればいいと考えているなら自宅開業でもやっていけるはずです。
しかしどんどん大きくしてスタッフを雇い、経営者として成功したいのなら最初はつらくてもテナント開業一択です。
小さくしていくことは難しくありませんが自宅開業からテナントに移転、拡大というのはかなりパワーがいります。
自宅開業なら自宅の賃料、ローンのみで済んでいたのがテナントに移れば倍のランニングコストがかかってくるからです。
これは精神的にも体力的にも精神的にもかなりきつくて、ある程度若くないと厳しいと思います。
副業?主業?
開業でも副業でやる方もいます。
自宅で家計の足しになるくらいでいいという人は副業といえますよね。
でもこれで生活していく、食っていくというメインの仕事にしたいという人がほとんどなはずです。
この違いでも自宅にするのかマンションにするのかというのが変わってきます。
テナント開業はまさに背水の陣といった感じです。
自宅とテナント、それぞれのメリットデメリット
自宅開業とテナント(アパート・マンションの一室も含む)のそれぞれのメリットデメリットを解説します。
自宅開業のメリット
自宅開業はなによりも家賃がかからないという点にあります。
また通勤時間が0というのも魅力です。
内装も工事をいれなくても自分で簡単に模様替えをすればおしゃれな空間を作ることもできます。
家庭を持っている場合、子供の相手をしてあげられる、子供の様子をみていられるというのも利点です。
知り合いやその紹介の患者さんだけでのんびりとゆったり自分のペースでやっていきたいなら最高の仕事空間を作れるのが自宅開業の良さではないでしょうか?
自宅開業のデメリット
個人的には自宅開業はデメリットが大きすぎると考えています。(副業以外の場合)
デメリットをあげるとすると個人宅なので非常に集客しづらいというのがあります。
外からはわかるように看板をだすにしても目立つような大きいのはつけられない、中も見せることができない、人の家という心理的に入りづらいなどの理由です。
またHPが必須の時代に自宅開業するということは自宅の住所をさらすということです。
自宅開業はほとんどの場合、家庭がある方だと思うので子供が小さいうちはパートナーの理解が必要です。
腕が多少あっても知名度や評判が相当高くなくては行こうと思ってもらえないのが自宅開業です。
そしてその知名度も評判も口コミも高めづらいという特徴があります。
特に鍼灸は受療率が低くまだ理解している人が少ないですし、男性が開業する際は透明感をいかに出していくかというのが課題となります。
テナント開業のメリットデメリット
まずテナントといっても2パターンあります。
- アパート・マンション
- それ以外
まずはアパート・マンションから解説します。
アパート・マンションのメリット
アパート・マンションの良さは内装工事がほぼいらないので経費をぐっと下げられるところです。
路面店の場合、スケルトンが多いので内装工事は必ず必要になるし数百万かかったりします。
なのでマンションでやるというのはこれだけでも理由になります。
またそのマンションの居住者に定期的にチラシを配って集客もできるし、顔を合わせれば挨拶もできますから親密度はあがりやすいです。
アパート・マンションのデメリット
こちらも自宅開業と同じように集客しづらいというのがありますが、それよりもお店をやらせてくれるマンションを探すのが大変です。
お客さん(居住者以外の人)がしょっちゅう出入りするというのは大家的にも居住者的にもいい思いはしないでしょう。
セキュリティ面から断られることは多いです。
また看板も大きいのはつけられないことがほとんどなので認知されにくく集客に苦労するというのもあります。
半分路面店のようで半分自宅開業のようなもの、それがアパート・マンション開業です。
テナントのメリット
テナントは患者さんからしてもお店としてみてもらえるのが利点です。
看板も大きいのをだせるので注目を集めやすくなり、集客も自宅院よりはしやすいと思います。
内装工事をすることでより自分の理想に近い素敵な院を作ることも魅力の一つです。
自宅やマンションでの開業よりも透明感があると言えるのではないでしょうか。
テナントのデメリット
テナント開業のデメリットはとにかくお金がかかること!
内装費は規模にもよりますが100万は必要と考えておいた方がいいです。
さらに敷金や保証金が大体6か月分、そして賃料自体も都内だと10万以上はかかります。
テナントを作るというのは運転資金を考えると300万はないと安心できないというのが僕の結論です。
まあこのあたりは大きさやセキュリティにもよりますが、初めてお店を出そうとするなら、宝くじでも当たっていない限りは勝負にでないほうが賢明でしょう。
まとめ
というわけで自宅とマンション、テナントでの開業のメリットデメリットを解説してみました。
開業するというのは勢いも重要ですが何も考えずに開業するのは無謀です。
必ず自分が将来どうありたいのかを考えてからにしましょう。
院をどうしたいのか、自分がどうしたいのか、家族をどうしたいのかなどです。
次回は開業資金について書いていこうと思うのでお楽しみに!
開業したい方は今の職場に疑問や悩みを抱えている方が多いと思います。
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