腸活なんて言葉を最近よく目にします。
妊活は妊娠活動。
温活は…温め活動?
腸活は腸の元気を取り戻す活動のこと!
腸が元気だと健康に繋がるんだなとなんとなくわかると思うんですが、一般的には、
腸は食べ物を消化吸収して栄養にしてたくさんうんちだして…それならいつもちゃんとでてるよ?なにが健康に繋がるの?
なんとなく健康につながっているのはわかるけど腸活ということをする意味がわからない。
そう考える方は少なくないでしょう。
そこで今回、わかりやすく腸のはたらきを解説していこうと思います!
これさえ読めばあなたも腸活始めたくてしかたなくなるはず!?
今回は小腸編です。では始めましょう。

小腸は3つに区分けされてるよ

まず腸は簡単にふたつにわけられます。
小腸と大腸です。これはみなさんもご存知かと思います。
ぐにゃぐにゃと曲がりくねったものが小腸。
ついでに次回解説する大腸はその外をぐるっと回る太いやつ。

これですね。これが大腸。
で、小腸の話に戻りますが胃に続く消化器官であり、3つに区分けされます。
順番に十二指腸、空腸、回腸となります。
十二指腸はなにするところ?

十二指腸は胃でぐちゃぐちゃになったものをさらに消化して、吸収する部分です。
この絵だと下にあるピンクの縦になってる管ですね。
ちなみに上のピンクは肝臓、緑は胆のう、右の肌色は膵臓です。
ここで重要なのは十二指腸に食べ物が入ってくると、ここに胆汁と膵液が分泌されるってこと。
- 膵液(すいえき)とは:三大栄養素全てを消化できる(タンパク質・脂肪・炭水化物)
- 胆汁とは:脂肪の消化吸収に超大切!
この2つの液体でぐちゃぐちゃの食べ物をさらに細かくして吸収しやすくするんです。
この働きがないと食べ物が消化できないし栄養素がちゃんと吸収できないということですね。
膵液も胆汁も勝手にでるわけじゃなくて、十二指腸からホルモンが分泌されることでそう動くんです。つまり指示が送られてくるんです。
胃には胃液をもう出さなくていいよというふうに、膵臓や胆のうには食べ物を消化・九州したいから膵液、胆汁を出してくれっていうかんじで。
空腸・回腸はなにするところ?
最終的な消化を行うところです。
ここでおもしろい(?)ところは回腸の終わりのところでしかビタミンB12は吸収されないということ!
余談 ビタミンB12について
ビタミンB12は妊娠中の方には馴染みの深いものかもしれません。
役割は赤血球を作るのに役立ったり脳からの支持の伝達をスムーズにしたりと健康にはかかせません。
不足すると貧血やシビレ、痛みがでたり睡眠にも影響を及ぼします。
なかなか寝れないという方、小腸の調子が悪いのかもしれませんよ?
ビタミンB12は内因子という胃から出るタンパク質とくっつかないと吸収されないんです。
で、内因子はどばどばでてるかというとそうではなくて、身体はきちんと調整しているんです。
身体って本当にすごいですねぇ…。
ちなみに妊娠中のビタミンB12の過剰摂取は生まれてくる子供の自閉症リスクが最大で17倍以上になってしまうという研究結果があるようです。
なんでもそうですが適度な量がいいんですね。
今回の研究で、分娩時に母親の血中葉酸値が非常に高い場合、正常値の母親に比べて自閉症児が生まれる確率が2倍であり、ビタミンB12の値が高い場合は3倍であることがわかった。葉酸とB12がいずれも過多であった母親は最もリスクが高く、いずれも正常値の場合の17倍以上であった。
http://www.qlifepro.com/news/20160520/risk-of-excessive-folic-acid-intake-autism-during-pregnancy.html

栄養分を捉えて吸収する柔毛
小腸で抑えておきたいポイントは腸柔毛です。
ヒダヒダが無数にあって、その表面にもまたヒダがある。
そこから栄養分をがっちりつかんでしっかり吸収するというわけです。
ダスキンのモップとか使ったことありますか?
ほこりを掴んだら離さないやつ。
あれをさらにさらに細かく高性能にして、超小型化したのが柔毛です。
そしてこの中に脂肪を吸収する柔毛、乳び管というのが存在します。
ここが今回の最強大切ポイント!!
乳び管は健康のかなめ!?
乳び管というのは柔毛にある脂肪を吸収するリンパ管なんですが、灸の名人で知られる代田文誌先生は健康にとってここが重要であると考えられていたようです。
少し東洋医学の話をしますと、三焦という臓腑があると昔は考えられていました。
上焦、中焦、下焦の3つで三焦。
で、これはもちろん実際にはない臓器なんですがいくつか説があります。
リンパ管、膵臓、腸間膜、そもそも内臓の働きのことを言っているなどなど。
代田名人は
三焦というのは乳び管と小腸と心臓の関係を言う。
と仰られています。
そしてもうひとつ
乳び管の吸収が悪くなると栄養が取れなくなるので心臓の弁膜に影響をだす。
とも。
小腸、乳び管の不調で心臓にまで影響があるなんてそんな馬鹿な!?なんて思う人もいるかもしれませんが、結局人間の身体はあちこち連動しているのでまったく関係ないなんてことはないんです。
人体の不思議ですね。
小腸は免疫機能:パイエル板

小腸の壁、粘膜上にはウイルスや細菌と戦うために免疫機能が備わっています。
体内の免疫細胞の約50%という凄い数がここに集中しています。
ここにM細胞というものがあり、これが細菌やウイルスの情報を集めてマクロファージやリンパ球、つまり敵と戦ってくれる白血球に情報を伝えます。
このリンパ球がパイエル板という免疫の要塞のようなところで増殖し、身体に最近やウイルスが侵入しないように免疫グロブリンAというものを分泌させるんです。
簡単に言えばM細胞が斥候のようなもので情報収集。
マクロファージやリンパ球がアタッカー、戦う専門。
免疫グロブリンがガードマン、守る専門といったところでしょうか。
ちなみにこの免疫グロブリンAが少ないと上気道感染症、つまり風邪です。
喉の痛みや鼻水、鼻詰まり、くしゃみなどの症状がでる可能性が高くなります。
もうひとつおもしろいのがあって、それは疲労感も強くなる!!
腸の調子、小腸の調子が落ちると風邪をひきやすいとか疲れやすいというのにはきちんとこうした理由があったんです。
小腸を元気にするには?

まず栄養を吸収する柔毛が活き活き元気でなくてはいけません。
柔毛が弱い状態は栄養をしっかり吸収できないため、元気がなくなり病気にもなりやすくなります。
弱くなる原因は極端な食事制限や絶食にあると言われています。
食べ過ぎはもちろん良くありませんが自分に合った適度な量の食事を心がけましょう。
また小腸には乳酸菌が多くすみついているので乳酸菌を多く含む食品がいいとされています。
ヨーグルトも入っているのですがオススメは発酵食品。
ぬか漬けやキムチ、甘酒、味噌がグッド!!
ただキムチに関しては発酵させているものかどうかは商品によるので買うときにはきちんとチェックしましょう。

まとめ
ざっくりとではありますが小腸について解説してみました。
まとめです。
- 小腸は十二指腸、空腸、回腸の3つに分けられる。
- 小腸では膵液や胆汁、腸液によりスムーズに消化吸収が行われる。
- 小腸の壁には柔毛という栄養分を吸収するヒダが無数にある。
- 小腸は免疫に大きく関与している。
- 小腸の調子が悪いと病気になりやすかったり疲労しやすかったりする。
小腸だけでこんなにも健康に影響があるのかと驚かれた方も多いのではないでしょうか?
免疫力をどうやって上げるかを知ることは大切ですがそもそも免疫ってどこが関わっているのかを理解しなくては真の腸活もできません。
ダイエットだって運動してれば痩せるでしょ?なんて人はだいたい痩せられなくて、運動もそれなりに大切だけど栄養学もきちんと勉強していくって人の方がもっと上手に痩せられますよね。
便秘や下痢、身体のあちこちが痛い・しびれる、貧血など身体の不調があるという方は小腸に優しい生活をしてみてはいかがでしょうか?
小腸が元気になれば身体もぐんぐん元気になりますよ!
最後ですが乳酸菌もビフィズス菌も種類があり人それぞれ合う合わないがあります。
ずっとヨーグルト食べているのに改善しないよ、とかそういうのがある方はヨーグルト自体身体に合っていない可能性もあります。
このあたりのことは別の機会にまた書きたいと思います。
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